おしらせ鵬雲斎大宗匠のご逝去に際し、謹んでお悔やみ申し上げます。

8月14日の訃報から、あっという間に1週間が過ぎようとしています。

それぞれが、大宗匠とご一緒させていただいた日々を思い返し、偲ばれていることと思います。

私も過去の写真を見返しながら、「写真撮ろう」と声をかけてくださったお声や、背中にそっと添えられた大きな手のぬくもりを、鮮明に思い出しておりました。

先日、弔問記帳台設置のご案内がホームページに掲載され、私も早々に伺ってまいりました。

動揺のためか、普段はあまり震えない手が震え、うまく書くことができませんでしたが、記帳を済ませ、兜門に手を合わせてお別れをさせていただくことで、少し気持ちに区切りをつけることができました。

記帳の日、「燈々無尽」のお軸が掛けられていました。

これは、大宗匠が広げられた灯火を絶やしてはならないという思いを込めて、お家元が選ばれたと伺っております。

「燈々無尽」とは、一本のろうそくの灯火はやがて燃え尽きてしまうけれど、その灯火を次々と人に分けていけば、明るい光となって場を照らし、灯火は尽きることがないという教えです。

一人ではできないことも、力を合わせれば大きな力となって動き出すことができる――まさに、私たち青年部の活動そのものではないでしょうか。

大宗匠が世界に広げられた「一盌からピースフルネス」や「After you」の精神を、私たち青年部がしっかりと受け継ぎ、これからも輝き続けられるよう、力を合わせて活動してまいりましょう。

今はまだ、楽しく賑やかな活動報告は控えるべきと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、奇しくも8月10日に開催された「近畿第一ブロック交流会 in 京都」は、大宗匠の講演を皆で聴きに行くという目的のもとに計画されたものでした。

講演は中止となりましたが、大宗匠の戦争体験を語られた映像を拝見する形に変更し、予定通り実施いたしました。

これからも青年部の活動を盛り上げていくことが私たちの使命です。

大宗匠のお教えのように、若竹のように真っ直ぐ力づよく活動して参ります!

その思いを込めて、本投稿より活動報告を再開させていただきます。

ご生涯を通じて、茶の湯を通じ命の尊さと平和の大切さを語り続けられた大宗匠のお姿に、心より敬意と感謝を捧げます。

どうか安らかにお眠りください。

近畿第一ブロック ブロック長 岡村加奈